家庭薬膳のポイント…

 

まずは食材それぞれの働きを把握し、季節、体調を考えて、組み合わせを工夫することが薬膳の基本となります。これは昔からの料理の知恵には自然に利用されている知識です。

 

例えば、お刺身に山葵や菊の花を添えることは山葵や菊の花の殺菌、解毒作用を利用して生物による食中毒などを防止。 冬には餅をよく食べることで体を温め、体力をつけて寒さによる病気を予防している。

 

身近な素材の季節感、組み合わせ、色を大切に…季節の野菜を使用することは自然と季節薬膳に近づく場合が多く、色々な色を組み合わせると陰陽、のバランスもとれやすくなります。

 

調味料も大切です…できるだけ天然塩、天然醸造酢、自家製のだし、スープなどを使用され、香味野菜(生姜、にんにく、葱)を常備し適量(使いすぎると身体を温め過ぎたりという偏りが生じます)を用いると、味も美味しく素材の特性も生かされます。

 

味も同じような味付けでだけでなく、色々な味付けでお料理を楽しむと自然と陰陽のバランスもとれていきます。適度な香味野菜、香辛料、ハーブなどを使用すると、薄味でも美味しく感じます。

 

冷たい飲み物はできるだけ量を減らしましょう…夏でもできるだけ温かい飲み物を選ばれたほうが昨今増えている夏の冷え性なども予防できます。せめて常温の飲み物をとることをおすすめします。

 

果物も、冷やしすぎると味も落ちますので適度に冷やしたものの方が身体にも優しく、美味しく召し上がれます。身体が欲する物、欲する量を…日頃からバランスのとれた食事をしていると、自然と身体の声に従うとその時不足しているものを補えるようになります。

 

只、長期間不規則な食事を続けている方、好き嫌いの激しい方、常に暴飲暴食やダイエットの傾向がある方などの場合には難しくなりますので意識して調節されることをおすすめします。

 

あまり、形に縛られず、飲食を大切に、楽しもうという考えが大切だと思います。美味しく感じるものを工夫して日常に取り入れることも心身両面にとって重要なことです。