薬膳をつくる、食材の組み合わせ

 

薬膳をつくる上で“食材の組み合わせ”はとても重要です。相乗効果を発揮するもの、逆に効果を半減させるものやタブーもあります。せっかく薬膳をつくるのでしたら、組み合わせもしっかり覚えましょう!

 

相須(そうす)とは、同じような効能を持つ薬物や食材同士が合わさって、治療作用を高めることです。例「梨」と「ゆり根」⇒両方ともカラダの熱を冷まし、気管支を潤して咳をとめる作用があります。

 

相使(そうし)とは、1つの食材をメインとし、他の食材がメインの効能をより一層高めることです。例)「しょうが」と「黒砂糖」⇒しょうがはお腹を温め、寒さを散らす。温性の黒砂糖がしょうがの薬効を補助するので、さらに作用はアップ!

 

相畏(そうい)とは、1つの食材の副作用や毒性が、ほかの食材によって軽減・緩和されることです。例)「刺身」と「生姜」⇒いわずと知れた刺身と生姜の組み合わせ。魚の持つ生臭みを取るだけでなく、中毒をおさえたり、生魚の涼性を緩和させる働きがある相殺(そうさつ)とは、ある1種が、ほかの薬物や食材の副作用や毒性を緩和することです。

 

※「相畏」と「相殺」の関係は裏返し。相悪(そうあく)とは、ふたつの薬物や食材をあわせることで、治療作用が弱まることです。例)「高麗人参」と「大根」⇒高麗人参はエネルギーを補う作用があるが、大根はその補ったエネルギーを散らしてしまう。※量によってはこれに限らない。相反(そうはん)とは、ふたつの薬物や食材をあわせると、激しい毒性や副作用を引き起こすもの。組み合わせのタブー。例)「カニ」と「柿」⇒両方ともカラダを冷やす作用があるもの同士。下痢や腹痛を起こす場合もある